とある理系の気まぐれ随筆

極めて適当に書いた、どうでもいいエッセイです

ラジオ体操

皆さんこんにちは!!


最近、近所のホームセンターへいくと、入り口に置いてあるでっかい業務用扇風機の前で、ほぼ必ず誰かが涼しんでます。小さい子どもの時もあればお爺さんのときも、いかついお兄さんの時もあります。


そんな人々を横目で微笑ましく眺めつつ、さも興味なさそうにその前を通過してゆく僕ですが、その時だけ歩く速度が遅くなっているように見えるのは相対性理論による影響です。


なお、みんなに愛されてる巨大業務用扇風機、お値段は59800円(税込)と意外にリーズナブル。扇風機が故障して困ってるそこのあなたは、是非この機会に購入をご検討ください。何もかもを吹き飛ばす強力な風が、あなたの生活をより快適に!!


さて、そんなわけで本日のテーマはラジオ体操でございます!! 新しい朝が来た!! 希望の朝だ!! 今日は休日だから二度寝しよう!!


ラジオ体操を知らない人も多いと思うので簡単に説明しておくと、軽快なピアノのリズムに合わせて珍妙な動きをひたすらに繰り返す、日本発祥のシュールなトラディショナルダンスのことです。まるで国民を洗脳するかのように、悪評高い某国営放送局からラジオを通じて毎日流れてきます。


このラジオ体操、当時名を馳せていた7人の運動博士が夜もよく寝て考案したそうで、それぞれの動きには最先端の人間工学に基づいた合理的な意味があるんですって。すごいね。


しかしその分、極めて正確に体を動かさないと、十分な効果が得られないどころか逆に身体の不調を招いてしまうことすらあるみたいです。中々危ない橋だな、ラジオ体操…。特にお年寄りの場合は、間違ったラジオ体操が弱った足腰にとどめを刺し、再起不能になってしまう例も少数ながらあるらしいので、侮れません。


ここまで正確性が求められるなら、もっとしっかりした説明を組み込まなきゃいけないんじゃないか? 一応ラジオ体操には動きを説明するナレーションがついていますが、あんなものでは全く不十分です。


というか、あのナレーションって意味あるんですかね。ラジオ体操を全く知らない人があのナレーションだけを頼りに運動したらどんなことになるのか、是非とも観察してみたい。これ、YouTubeのネタになりませんか? YouTuberの皆さん、この企画を実施する際は、必ず僕にご一報ください!!


とはいえ、ラジオ体操は基本的に全国の小学校でほぼ強制的に刷り込まれるため、「ラジオ体操? 何それ知らなーい。もしかして、軽快なピアノのリズムに合わせて珍妙な動きをひたすらに繰り返す、シュールなトラディショナルダンスのこと?」っていう人を探すのにはかなり苦戦しそうです。


ちなみに僕の地域では、夏休みの最初の週と最後の週に「朝のラジオ体操集会」が開催されるため、早朝に近くの公民館へ行くと、眠い目を擦りながらラジオ体操に励む小学生を観察することができます。


もちろん、小学生のモチベーションは「皆勤した人だけが貰えるお菓子の詰め合わせ」なので、一度でも参加できない日が発生してしまった児童は絶望に打ちひしがれることになります。しかし、基本的に親に叩き起こされて無理やり行かされるため、お菓子は無いと分かっていつつも体操には参加しなければなりません。さぞ辛かったことでしょう。こうして、子どもたちは社会の厳しさを学んでゆくのです。


なお、現在は過疎が進行して小学生は絶滅したため、この文化も途絶えたものと思われます。衰退していく過程で「参加者が1〜2人」という状況も発生していたと考えると、なんとも悲しい話です。


ラジオ体操といえばもう一つ。僕が通っていた高校では、学期に一回くらいの頻度で「ラジオ体操テスト」なるものが存在しました。3〜4人ごとに体育教官室へ呼び出され、教員の前でラジオ体操を披露し、その出来栄えが体育の成績に反映されるというステキなイベントです。…いや、高校でこんなことやるか、普通。


このテスト、フィードバックが全くなかったので、どこがどう評価されてるのかさっぱり分かりませんでした。どうせなら、この時に正しいラジオ体操を叩き込んでくれれば良かったのに。


なお、僕は頑張ろうと手を抜こうと体育の成績は常に「3」だったので、最初こそ張り切っていたものの学年が上がるにつれグダグダになっていきました。何が「頑張ってる生徒は先生もよく見ているから、運動が苦手でも4が着く可能性はある!」だよ!! いっぺん文章に起こしてゆっくり朗読してみやがれその台詞!!


ラストで苦い青春の思い出が蘇ってしまいましたが、皆さんも正しいラジオ体操で清く健康的な心身を是非とも維持してください!!